こんにちは、主夫な大仏です。
前回の記事
でご紹介しておりますが、妻が子宮頸がん検診で引っ掛かり、
高度異形成・上皮内がん(CIN3)
と診断されました。
その日から、夫婦で「がん」のことを色々と調べ、考えるようになりました。
そして妻は、
「がんってなんだか可哀そう。同情しちゃうな」
と言い出したのです。
私からすれば「がん」は憎いだけの存在ですが、いったい何が彼女をそう考えさせるに至ったのでしょうか。
今回は「がん」について考える。
ですが、「がん」の知識を蓄えるというよりも、
「がん」への考え方について考えてみました。
がんとは
そもそも「がん」とは自分自身です。
あなたの体を作っている何十兆個もの細胞。
それらは日々分裂、増殖をし、古いものは死滅していく。
そうして一定数を保っています。
「がん」はそんな毎日の細胞分裂のさなか、現れます。
突然変異です。
「正常でない細胞」であるがんは、
- 勝手に増え続ける
- 勝手にかたまりになる
- 勝手に血管を作って栄養を奪い取る
- 勝手に他のところへ広がっていく
といった勝手な行動を始めます。
「がん」で人間が死に至ってしまうのは、
勝手に血管を作って栄養を奪い取られ、(悪液質)
健全な多臓器ががん化することによって破壊される。
ことなどが挙げられます。

がんの目的は?
さて、私たち夫婦は疑問に思いました。
「なぜがんは自分自身を殺すのだろう?」
たとえば、インフルエンザのようなウィルスは宿主である人間の体内で増殖することが目的ではないかと推測できます。
そして、宿主から宿主へと移り、種としての生存を図っている。
こう考えると納得できます。
ですが、「がん細胞」は自分自身です。
他人へ移るという話は聞いたことがありません。
つまり、せまい一個人の体内でどんなに増えたとしても、その種は繁栄、生存ができず、絶えるのを待つのみです。
妻は想像しました。

自分ががん細胞だったらって考えると寂しい。
だって、ずっと体の中にいるんでしょ?
暗くて、狭いし、臭そう。
そこで、寂しいから友達を増やそう!ってかたまったり、
ちょっとお隣さんへ遊びに行ってみたり、
リンパ鉄道や血液高速道路に乗って
ビューンって他のところに引っ越しするんでしょ。
そこら中で勝手に栄養盗んで、
一生懸命働いてる臓器を乗っ取って壊して、
あー、最高、俺たちの天下だぜ!
って調子乗ったらその人が死んじゃって、
がん細胞もバイバイ。
なんてむなしいの。

それにがん細胞って、誰からも好かれてないよね。
がんが好きだって話は聞いたことがないし、
がんのおかげで得する生き物もいないでしょ?
がんって何のために生きてるの?
「がん」ってなんのために生きてるのでしょう?
これは本当に謎です。

なんだか、がんって、かわいそうね。
誰からも必要とされず、
一度も日の目を浴びることなく、
自分自身を殺すことしかできないなんて。
同情しちゃうな。
まさか「がん」になった妻から同情されるとは、「がん」も思っていなかったでしょう。
医学的な解明は進んでいる「がん」ですが、そもそもの「目的」はあまり考えられていないようで、「がん 目的」とググっても出てきません。
自殺するためだけの存在。
そんな寂しいものなのでしょうか。
おわりに
今回の妻の病気がなければ、「がん」についてこんな風に考えることはなかったと思います。
私自身は「がん」は憎いですし、早く妻の身体からいなくなってほしいと願っております。
ですが、「がん」は元々その人自身。
どう受け止めるかは本人次第。
妻が同情するというのであれば、横からは何も言うまいと口を出しませんでした。
「がん」よ。
もし聞こえるなら、妻は君のことを憎んでいない。
嫌っていない。
だから、正常な細胞に戻ってくれないか?
母子ともに、健全なお産にさせてくれないか。
頼むよ。
コメント
[…] […]